昨年11月、自分の不注意で転倒し、左の大腿骨を骨折(亀裂骨折です)してしまいました。ほんの短い期間ではありましたが、松葉づえでの生活を余儀なくされ、不便さを実感する日々でした。職場や家庭でも迷惑をかけてしまい申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、周囲からの優しいサポートや親切に心が救われる毎日でもありました。
そんなある日、とあるお店で買い物をしたときのことです。そのお店の出口は、ボタンを押して開けるタイプの自動ドアでした。肘やかばんでグイッとボタンを押せば問題なく通れる仕組みだったので、松葉づえを使っている私でも何とかできると思っていました。

レジで精算を済ませて出口に向かうと、ふと店員さんが小走りで駆け寄り、わざわざドアを開けてくれました。少し驚いたのとともに、「こんなことまでしてくれるなんて」と心が温かくなるのを感じました。
普段はいろいろなことに鈍感な私ですが、体が思うように動かず気持ちが弱っていたせいか、その行動がとても心に沁みました。その場では店員さんの名前も確認せずにお店を出てしまったのですが、やっぱり感謝の気持ちを伝えたくなり、後日、お店のお客様窓口に感謝のメールを送りました。
このことをきっかけに、以前、生活相談員時代に、大したことはしていないのに、ちょっと気恥ずかしくなるくらいに利用者様から感謝されたことを思い出しました。体の自由が利かなかったり、自信をなくしていたり、介護されることに心苦しさを感じているときに受ける親切は、心にとても響くものなのだと思います。「こういうことだったのかぁ~」と実感。反対に、寄り添ってもらえないと感じたときには、その辛さや悲しみも、より大きくなるのだと思います。苦情という形に姿を変えて私たちに届けられるのも、「こういうことなのかも~」と実感。
今回の怪我を通じて、普段とは違う立場で考える良い機会になりました。職員とも共有していきたいと思います。
おかげ様で、今ではすっかり回復し、元気に犬の散歩にも出かけています。雪解けにはまだまだかかりそうです。皆さん冬の凍結路面にはくれぐれもお気を付けください~(凍結路面で転倒骨折した私です)

犬の散歩が良いリハビリになっています 1時間も歩いたあとに「雪であそぼう」と誘ってくる迷犬 勘弁してください・・・
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